魂は存在する❗⑨

告別式には叔母を慕う方々が遠方からもいらして下さった。

シャルレの旅行仲間で、最後のオーストラリアツアーも仲良く楽しく参加したMさんも参列して下さった。

「生前、楽しく過ごしていただいてありがとう。形見に指輪をもらって欲しいの。最後になってしまったオーストラリア旅行で、あなたと一緒に探した指輪を💍」火葬の間、Mさんと叔母の姉である私の母(当時の社長)が叔母との別れを惜しんだ会話だった。

 その晩の事。大阪の従姉から電話が掛かってきた。「あのな、指輪、指輪って言ってるんだけど、何のことか分かる❓️」ドキッとした❗

「指輪がどうしたの?」

「旅行に行ったん❓️その時の指輪な、誰にもあげんで、祭壇に飾っておいてって言ってんねん。何のことか分かるか❓️」え~っっっ❗❗

驚き過ぎて「多分、あの事だと思う。分かった」と答えて電話を切った。【多分】なんかじゃない❗絶対あの指輪で間違いない❗

叔母が最後となってしまったオーストラリア旅行のお土産自慢で私に見せてくれたGUCCIのシルバーの指輪💍宝石も何も付いていない、叔母にしてはシンプルなデサインに私は惹かれた✨「これ良いでしょ~💗」という叔母に

「貸して❗わぁ、私の指にぴったり❗使わなくなったらちょうだい🥰」とねだった。

何時もならいいよって言ってくれるのに、この時は「ダメ🙅棺桶に入れるんだから」と言ったのだ❗その何週間後に帰らぬ人になるなんて誰が予測しただろうか…そして、何で「棺桶に入れて」なんて言ったのだろう…

私は驚きを隠せぬまま、母に話した。母はMさんにあげると言ってしまった手前、引くに引けない様子で、叔母の他の指輪を見て考えようということになった。

告別式から数日して、叔母の自宅にお線香を手向けに行った。残された叔父に片付けを頼まれた。女性の居ない家族なので、何をどう整理したらよいのか分からないとの事だった。

指輪の件も有ったので、叔父と母と一緒にアクセサリー類、洋服類と叔母の物を見て回った。

そして、例の指輪を見ていた時に、私の携帯が鳴った。従姉からだ❗

「あんな~、指輪の事だけど。」「今丁度、ここに居るよ❗」

そして従姉は、指輪と指輪のケースの色までハッキリと指定して話してきた。

従姉は叔母と離れて暮らしているし、叔母がどんな指輪を持っているなんて知る由もないのに、今ここで一緒に見ているかの様に電話で伝えてくるのだ❗

紛れもなく、叔母が話しているのだと確信した。魂が存在すると、信じざるを得ない出来事なのだった…

 

f:id:beltel:20221111225029j:image先日の月食🌃